葛飾納涼花火大会2024の中止を巡っては、インターネットやSNS上でいくつかの誤解が飛び交いました。ここでは客観的な事実に基づき、その盲点を是正します。
誤解1:対岸の松戸側や穴場スポットなら安全だったのではないか?
江戸川の対岸である千葉県松戸市側の河川敷や、矢切の渡し周辺は「混雑を避けられる穴場スポット」として知られています。しかし、今回のように落雷リスクを伴う積乱雲が直上を通過する場合、遮るもののない広大な河川敷に滞在すること自体が重大な落雷事故のリスクを孕みます。対岸であっても避難の必要性は全く同じであり、「場所を変えれば安全」という認識は危険です。
誤解2:なぜ翌日や後日に順延しなかったのか?
かつての昭和・平成初期の花火大会では「雨天順延」が一般的でした。しかし現在では、大規模な交通規制に伴う警察・消防の動員計画、警備会社の契約、仮設設備の維持管理費などが厳密に組まれており、予備日を設定すること自体が数千万円規模のコスト増と周辺自治体への過大な負担を生みます。そのため、現代の首都圏花火大会の多くは「順延なしの完全中止」を前提に設計されています。