一般財団法人製品安全協会(SG基準)の規定によると、B型ベビーカーの対象月齢は「生後7ヶ月から48ヶ月(4歳頃)まで、かつ体重22kg以下」(一部モデルは36ヶ月・15kgまで)と定められています。生後1ヶ月から使用可能なA型ベビーカーと異なり、リクライニングを完全に水平近くまで倒せない構造であるため、乳児の背骨や腹筋を支える「ひとり座り(腰すわり)」の完成が使用の前提条件となっています。
しかし、実際の育児現場では「生後7ヶ月になった当日にすぐ切り替える」というケースばかりではありません。小児科医や発達発育の専門家が指摘するように、おすわりの完成時期には1〜2ヶ月程度の個人差が存在します。腰の筋肉が未発達な状態で無理に乗せてしまうと、姿勢が崩れて気道を圧迫したり、走行中の振動が背骨へダイレクトに伝わったりするリスクが生じます。現場の助産師や保健師への取材でも「月齢の数字だけで判断せず、両手を離しても1分以上ぐらつかずに座っていられるかを目安にすべき」という証言が一貫して聞かれます。
乗せ替え時期の目安として最も多い実態は、生後7ヶ月〜10ヶ月前後です。この時期は赤ちゃんの視界が広がり、外の世界への好奇心が旺盛になる一方で、体重が8kgを超えて抱っこ紐での長距離移動に限界を感じ始めるタイミングです。「A型が重くて階段の上り下りが苦痛」「バスの乗り降りで素早く畳めない」という親側の疲弊と、子どもの発達段階が合致した瞬間こそが、最もスムーズな移行タイミングといえます。