頭では「赤ちゃんの成長の証」と理解していても、日々の現場で遊び飲みに付き合う親の精神的・肉体的負担は極めて深刻です。全国の助産院や育児相談窓口、SNSのコミュニティには、授乳のたびに追い詰められる親たちの生々しい声が数多く寄せられています。
「乳首を浅く咥えたままキョロっと後ろを振り向くため、千切れそうなほどの激痛が走る。授乳の時間が来るのが恐怖でしかない」(生後4ヶ月の完母育児中の母親)
「粉ミルクを毎回160ml作るのに、80ml飲んだところで哺乳瓶の乳首を舌で押し出し、ニヤニヤ笑いながら手で払いのける。残りを捨てるたびに罪悪感と徒労感で涙が出る」(生後3ヶ月の混合育児中の父親)
「飲むのをやめたと思って授乳を切り上げると、お腹が空いているのか機嫌を損ねてギャン泣きする。再び飲ませようとすると怒って乳首を噛む。どうしてほしいのか分からずパニックになる」(生後5ヶ月の母親)
現場取材を通じて浮かび上がるのは、遊び飲みが引き起こす「母乳不足への誤解」と「コントロール感の喪失」です。赤ちゃんが集中して飲まないと、「自分の母乳が不味いのではないか」「分泌量が落ちて赤ちゃんが怒っているのではないか」と自分を責めてしまう傾向が特に初産婦に強く見られます。加えて、授乳が予定通りに進まないことで生活リズムが崩れ、睡眠不足と相まって育児鬱(産後うつ)のリスクを高める要因にもなっています。