求人サイトで「シーツのたたみ・仕分け作業」と紹介されるリネン室業務ですが、なぜ口コミでは「体力的にきつい」と敬遠されるケースが後を絶たないのでしょうか。現場スタッフの証言と労働安全衛生の視点から、その3大要因を検証します。
1. 1シフトで総重量1トン超を扱う「重量物運搬の過酷さ」
リネン室の作業は、座ってタオルをたたむような穏やかな作業ばかりではありません。300床規模の中規模病院の場合、1日に消費されるシーツや病衣の総重量は約1.2〜1.5トンに達します。使用済みのリネンは汗や湿気を含んで想像以上に重く、巨大なロールボックスパレット(カゴ車)やランドリーカートに満載された数十キロの塊を、1日に何度も押し引きして運搬しなければなりません。慢性的な腰痛や手首の腱鞘炎を発症するスタッフが多い最大の要因です。
2. 蒸し風呂のような温湿度環境
リネン室には、外部のクリーニング工場から高温で殺菌・乾燥されたばかりのリネン類が次々と納品されます。さらに大型リネン室では蒸気アイロンやプレスマシン、大型乾燥機が併設されているケースがあり、夏場は室温が35℃以上、湿度70%超に達することも珍しくありません。空調が完備された病棟や客室とは対照的に、バックヤード特有の熱気との戦いが強いられます。
3. 汚染物・血液・異物混入のリスク
病院や介護施設で回収された使用済みシーツの中には、時として注射針、義歯、補聴器、ハサミなどの危険物や私物が紛れ込んでいる事例が報告されています。厚生労働省の安全指針でも厳格な注意喚起がなされていますが、作業員は常に針刺し事故や感染症のリスクと隣り合わせの緊張感のなかで仕分け作業を行っています。