庭のメンテナンスを劇的に楽にしてくれると期待される資材でありながら、ネット上や住宅相談窓口には「防草シートを敷いて激しく後悔している」という声が多数寄せられています。外構プランナーや造園業者への聞き取り調査によると、施主が後悔を抱く最大の要因は、施工前のイメージと数年後の現実との間にある深刻な乖離です。
販売メーカーの宣伝文句にある「雑草をシャットアウト」という表現を鵜呑みにし、敷くだけで庭の手入れが一生不要になると信じ込んでしまうケースが極めて目立ちます。しかし実際には、風に乗ってシートの上に運ばれてくる土埃や枯葉が薄い土壌層を形成し、シートの上側から雑草が根を張る現象が数年で日常茶飯事となります。防草シートの後悔理由として最も頻繁に挙げられるのが、この「シート上に生えた雑草の根が繊維に食い込み、通常の草むしり以上に引き抜きにくくなる」という事態です。
さらに見落とせないのが、経年変化による美観の喪失です。むき出しで施工した場合、紫外線によるプラスチック繊維の分解で表面がボロボロになり、庭全体が工事現場の放置残土のような荒涼とした雰囲気に変貌します。砂利を敷き詰めた場合でも、数年が経過すると沈下した砂利の隙間に落ち葉や土が蓄積し、当初の清潔感ある景観を維持することは極めて困難になります。防草シートは決して「完全放置を可能にする魔法の布」ではなく、定期的な掃き掃除やメンテナンスを前提とした「雑草抑制のための補助資材」に過ぎないという現実を把握していないことこそが、失敗の元凶と言えます。