高校と大学の偏差値はなぜ違う?「マイナス10」の罠と最新換算表

高校と大学の偏差値はなぜ違う?「マイナス10」の罠と最新換算表

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教育情報サイトやSNS、掲示板等で定期的に物議を醸すのが、「高校偏差値70近い公立トップ高の生徒が、MARCH(明治・青山学院・立教・中央・法政)に全落ちした」という書き込みです。ネット上では「自称進学校の誇張ではないか」「努力不足の例外例に過ぎない」と冷笑されがちですが、進路指導の最前線を取材すると、これは統計的に極めて自然に起こり得るリアルであることが浮き彫りになります。

大手予備校の追跡調査によると、高校偏差値70 MARCH 合格率は、一般受験において約60〜70%程度に留まります。3人に1人は不合格を経験する計算です。偏差値65の高校に至っては、MARCHへの一般選抜正規合格率は30〜40%程度まで低下します。「地元トップ高に受かったのだから、MARCHくらいは受かるだろう」という親世代の認識と、現実の合格難易度との間には絶望的な断絶があります。

この悲劇を招く最大の要因は、高校入試成功の記憶が生み出す「油断」と「現役生の学習曲線の読み違え」です。高校受験で成功した生徒ほど、「部活を引退した高校3年の夏から本気を出せば追いつける」と錯覚しがちです。しかし、高校課程の学習量は中学の3〜5倍に膨れ上がります。さらに大学入試には、前年の入試で早慶や旧帝大に惜敗し、1日10時間以上の勉強を1年間継続してきた「高学力浪人生」が本番で合流します。

現役生が秋以降の模試で偏差値を伸ばせないのは、勉強していないからではなく、浪人生という圧倒的な実力者たちが母集団の上位を占有し続けるためです。高校偏差値という過去の栄光に縛られ、基礎の完成が遅れた現役生が、秋口に模試の偏差値急落を目の当たりにしてパニックに陥り、共倒れになるケースが毎年頻発しています。

吉田 誠
著者

吉田 誠

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