生または半生の食肉には、人間の目では確認できない多様な病原微生物が存在しています。豚肉や鶏肉において、適切な加熱殺菌が行われない場合に潜む主なリスクは以下の通りです。
鶏肉を原料とするチャーシューで最も警戒すべきなのが、レアチャーシューにおけるカンピロバクター汚染です。極めて少量の菌数でも感染が成立し、発症すると激しい胃腸炎を引き起こします。さらに重症化すると、感染から数週間後に手足の麻痺や呼吸困難を招く特定難病「ギラン・バレー症候群」を発症する恐れがあります。
一方、豚肉を使用したメニューで重大な脅威となるのが、豚肉の加熱不足によるサルモネラ菌と、豚肉の低温調理におけるE型肝炎ウイルスの残存です。豚レバーや豚肉の内部にはE型肝炎ウイルスが潜んでいる可能性があり、感染すると劇症肝炎に移行する危険性があります。特に妊娠中の女性や高齢者が感染した場合、致死率が跳ね上がるため決して軽視できません。