ストリートファッションの隆盛期を象徴した巨大なグラフィックや露出度の高いブランドアイコンは、ここ数年で劇的に姿を消した。ファッションアナリストの分析によれば、消費者の嗜好は「他者への誇示」から「自己内省と実用性」へと大きくシフトしている。
「街にあふれる多すぎる情報や通知に疲れた現代人にとって、服までが主張しすぎることは精神的な負荷になる」。都内のセレクトショップでバイヤーを務める人物はそう語る。何の変哲もないプレーンな黒が選ばれる背景には、情報過多な社会に対する無意識の防御反応が含まれているのだ。