『雪の花』の誕生は、J-POPシーンにおけるいくつかの奇跡的な出会いによってもたらされました。作詞を担当したのは数々のヒット作を手掛けてきたSatomi氏、そして作曲・編曲を手掛けたのは松本良喜氏です。当時、中島美嘉は『STARS』や『WILL』などのヒットを経て、ヴォーカリストとしての表現力を急速に深化させていた時期でした。
関係者の証言や当時の制作秘話によると、松本良喜氏が提示したデモテープの段階で、すでにサビの息をのむような美しさと哀愁を帯びたコード展開は完成されていたといいます。明治製菓「boba」「galbo」のCMソングとして起用されると同時に、その切なくも温かい世界観は瞬く間にリスナーの心を捉えました。
結果として、本作は第45回日本レコード大賞で金賞および作詩賞を受賞。中島美嘉のハスキーでありながら透き通るようなウィスパーボイスと、情熱的な高音への跳躍が見事なコントラストを生み出し、日本の冬を象徴するスタンダードナンバーとしての地位を確立したのです。