なぜ米の棚が空になり、価格は跳ね上がったのか。農林水産省が公開した詳細な在庫・流通データを精査すると、従来の標準的な集荷ルートを経由しない「直接取引」や「前払い契約」へのシフトが急激に進んでいた実態が浮かび上がる。大手の外食チェーンや中堅スーパーが、収穫前から生産者と直接提携して確実に在庫を囲い込んだ結果、一般の店頭に回るスポット流通量が劇的に減少したのだ。
供給予測の観点から見れば、今後は中長期的な契約栽培が一段と増加し、流通ルートの分断が進むと予測される。つまり、従来の流通網だけに頼っていては、必要なタイミングで良質な米を安定確保することが極めて難しくなる時代へ突入したことを示している。