高校英語や大学受験英語の解釈テクニックにおいて、全受験生の8割以上が一度は混乱するのが「形式主語構文」と「強調構文」の見分け方です。どちらも文頭が「It is ... that」という外見上の共通点を持っているため、機械的な暗記では太刀打ちできません。しかし、文法的な構造を分解すれば、迷う余地のない100%確実な判別テストが存在します。
そのテストとは、「It is と that を文から消去し、残った要素だけで完全な1つの文が成立するかどうか」を検証することです。
具体的な例文で検証してみましょう。
【文A】It is true that Ken broke the window.
It is と that を消去してみます。残る単語は「true Ken broke the window」です。「Ken broke the window(ケンが窓を割った)」という文の中に、形容詞「true」が入り込む余地(主語・目的語・補語・修飾語のいずれか)はありません。文が破綻しているため、この文は形式主語構文です。「true」は元々文の補語(C)であり、that節全体が真主語(S)として機能しています。
【文B】It was Ken that broke the window.
同様に It was と that を消去します。残る単語は「Ken broke the window」です。なんと、これだけで主語(S)・動詞(V)・目的語(O)が完璧に揃った完全な文が成立します。したがって、この文はKenを強調した強調構文であると断定できます。
もう1つの重要な見分け方として、「It is の直後に来る語句の品詞」に着目する手法があります。強調構文で挟み込める要素は、基本的に「名詞」または「副詞(副詞句・副詞節)」に限られます。もし It is の直後に「形容詞」が来ていた場合、その形容詞が修飾語として名詞に掛かっていない限り、99%の確率で形式主語構文だと即断できます。