かつて一世を風靡したチーズハットグや10円パンのブームを経て、現在のストリートフードシーンは「素材への回帰」と「食感のハイブリッド化」へとシフトしている。いま現地で圧倒的な支持を集めているのは、伝統的な薬膳餅を現代風にアレンジした焼き立てスイーツや、極薄の衣でカリカリに揚げたスンデ(韓国風ブラッドソーセージ)の串焼きだ。甘さ一辺倒だったスイーツから、塩味とスパイスが複雑に絡み合う本格派の軽食へと主役が移り変わっている。
だが、休日のメイン通りは歩行困難なほどの混雑に見舞われる。人気店に並ぶだけで半日を費やしてしまうのは避けたい。そこで現地取材で判明した、行列ストレスを半減させる裏ワザを紹介しよう。狙い目は午前11時前の開店直後、もしくは夕方16時半以降のアイドルタイムだ。多くの観光客がランチ時に集中するため、時間帯をわずかにずらすだけで待ち時間は驚くほど激減する。
さらに、表通りの喧騒から一本入った住宅街寄りの路地裏には、地元民御用達の穴場店がひっそりと暖簾を掲げている。注文を受けてから目の前でじっくりと焼き上げる海鮮チヂミや、自家製ヤンニョムを絡めた手仕込みのタッカンジョンは、並ばずとも本場さながらの深い味わいを堪能できる隠れた名品だ。