ユニフォームを脱いだ後の緒方孝市氏は、プロ野球解説者としてメディアや執筆活動で精力的な活動を続けている。2026年現在も、NHKなどの野球中継やスポーツ紙の評論において、鋭敏かつ公平な解説が野球ファンから高い支持を得ている。現役・監督双方の経験に基づいた配球論や走塁のディテール解説は、「プレーの意図が手に取るようにわかる」と玄人筋からも絶賛されている。
そんな緒方氏を公私にわたり力強く支え続けているのが、妻である緒方かな子氏(旧姓・中條かな子)の存在だ。タレントや画家としても活動するかな子氏は、夫がプレッシャーに晒され続けた現役・監督時代を通じて、家庭を絶対的な安息の場として守り抜いた。長女で声優として活躍する緒方佑奈氏をはじめ、子どもたちの成長を見守る現在の家庭環境は、監督時代の張り詰めた緊張感から解放された穏やかな時間に満ちている。
広島のローカル番組や対談などで見せる柔和な笑顔やウィットに富んだ語り口は、監督時代の「鉄面皮」のイメージしか持たないファンを驚かせている。厳しい勝負の世界を生き抜いた男が手に入れた豊かなセカンドキャリアの佇まいがそこにある。