『ultra soul』というシンプルかつ破壊力のあるタイトルについて、作詞を手がけた稲葉浩志は当時のインタビューや自著・手記において、その真意を明かしています。タイアップ曲でありながら、単なるアスリートへの外的な応援メッセージではなく、「どのような人間であっても、自らの奥底に眠らせている無限の可能性や魂(soul)」に光を当てる内省的なアプローチから着想を得ていました。
歌詞の中核をなす「夢じゃないあれもこれも」「結末ばかりに気を取られ 今を楽しめないメマイ」といったフレーズは、結果至上主義の現代社会で葛藤する個人の心理を鋭く突いています。稲葉浩志特有の「泥臭い自己対峙」と「限界を自ら突破する覚悟」が、キャッチーなメロディの中に巧みに織り込まれている点が、四半世紀を経ても歌詞が色褪せない決定的な要因です。
一方、松本孝弘によるサウンドメイクは、アコースティック・ギターの情熱的なカッティングから幕を開け、直後に四つ打ちのデジタルビートと重厚なディストーションギターが炸裂する緻密な構成が取られています。この「哀愁を帯びたオリエンタルな旋律」と「最先端のダンスビート」の融合こそが、老若男女を瞬時に高揚させる音楽的トリガーとなりました。