現在でこそ愛称で親しまれているこの場所ですが、都市計画上の正式名称は「御徒町南口駅前広場」です。かつてこの一帯は道路と狭小な歩道が入り組んだ雑多な空間でした。転換点となったのは、老舗百貨店である松坂屋上野店の本館・南館の再開発プロジェクトです。
2010年代半ば、南館が「上野フロンティアタワー」へと建て替えられ、核テナントとしてパルコヤ上野(PARCO_ya上野)やTOHOシネマズ上野がオープンした際、地域住民や来訪者が安心して集えるパブリックスペースとして整備されました。広場の名前の由来・経緯については、上野動物園のジャイアントパンダ来園以降、長年この街のアイデンティティとなってきた「上野=パンダ」の象徴を冠し、下町の親しみやすさと地域振興への願いを込めて公募・命名された経緯があります。
特筆すべきは、商業施設との見事な連動性です。松坂屋上野店とパルコヤ上野が広場とフラットに隣接しているため、「広場のイベントでビールと軽食を楽しんだ後に、パルコヤ上野の見どころである高感度セレクトショップを巡る」「松坂屋のデパ地下で銘菓を購入してから広場のベンチで休憩する」といったスムーズな回遊動線が成立しています。単一の商業施設だけでは生み出せない「街ぐるみの滞留効果」が、この空間の大きな強みです。