二人の関係性を語る上で外せない原点が、米津玄師の少年時代にあります。徳島で過ごした中高生時代、インターネットカルチャーやロックシーンに没頭していた米津にとって、RADWIMPSの音楽は人格形成そのものに深く関わる決定的な存在でした。当時の音楽誌『ROCKIN'ON JAPAN』や特番インタビューにおいて、米津本人は「僕の高校生の半分はRADWIMPSでできている」「洋次郎さんは僕にとっての英雄であり、大いなる指標だった」と公言しています。
一方、ネット発のクリエイター「ハチ」として頭角を現し、ソロアーティストとして急速に頭角を現していた米津を、野田洋次郎もまた早い段階から注視していました。公式発表資料および当時のライブレポートによると、二人の直接の出会い・馴れ初めは2015年11月4日、Zepp Tokyoで開催されたRADWIMPSのメジャーデビュー10周年記念対バンツアー「10th ANNIVERSARY LIVE TOUR RADWIMPSの胎盤」でした。
ステージ上で憧れの存在と初共演を果たした米津は、客席に向かって自らのRADWIMPSへの強烈な想いを告白。アンコールでは野田が米津をステージに呼び込み、固い握手を交わしました。ただのファンとロックスターという境界線が溶け落ち、一人の自立したアーティスト同士として対峙した瞬間であり、この夜を境に二人の距離は急速に縮まることになります。