ネット上の情報では「万能の室内車椅子」として紹介されることも多い本製品ですが、構造上の特性に起因する明確なデメリットと注意点が存在します。購入やレンタルのミスマッチを防ぐためには、以下の盲点を正確に把握しておく必要があります。
第1の盲点は、「段差乗り越えの難易度」です。6輪車椅子は前後にキャスターが接地しているため、前輪を持ち上げる「ティッピングレバーを踏んで前輪を浮かせる」動作が4輪車椅子ほど容易ではありません。室内の敷居(2〜3cm以上の段差)や厚手のカーペットのヘリに差し掛かった際、前部キャスターが引っかかって前進が止まってしまう場面があります。この問題を解消するためには、市販のスロープを敷居に設置する、あるいは敷居の段差解消工事を併せて検討するなどの環境調整が不可欠です。
第2の盲点は、屋外使用に対する制限です。「室内用車椅子」と銘打たれている通り、路面の凹凸や傾斜がある屋外のアスファルト環境には適していません。前後のキャスターが小さく設計されているため、側溝の隙間や道路のひび割れに挟まりやすく、屋外での自走・介助は推奨されません。あくまで「屋内専用の機動力特化型」として割り切った運用が求められます。