アニメーション版の日本語吹き替えを担当したのは、声優界のレジェンド・山寺宏一です。1993年の劇場公開版から現在に至るまで、テレビ放送や配信版でも山寺の声が使用されており、彼の演技は「ジーニーの日本語版は山寺ありき」と言われるほどの完成度を誇ります。山寺は後のインタビューで「ジーニーは自分の声優人生の中でも特別な役。アドリブを多く入れさせてもらった」と語っており、日本語版独自のセリフも多数生まれました。
特に人気が高いのが、ランプから登場するシーンの「ようこそ、ランプの世界へ! って、ここランプの中かよ!」というツッコミ。英語原文では「Welcome to the lamp!」的なシンプルな表現ですが、日本語版では山寺のアドリブで笑いを取る形にアレンジされました。また、アラジンに「3つの願いを叶える」と説明する場面では、「願い事は3つ! ただし、人を殺すな、人を愛するな、死者を蘇らせるな!」と早口で畳みかけるように伝えるシーンが名高い。
山寺の演技について、当時の特番インタビューでは「ディズニー側から『もっと自由にやってくれ』と言われ、収録中にアドリブを連発したら、ディレクターが大笑いしながらOKを出した」というエピソードが紹介されています。この「自由さ」こそが、日本語版ジーニーの最大の魅力と言えるでしょう。