股ドン(またどん)とは、立っている、あるいは座っている相手の股の間に、自身の片脚または膝をグッと割り込ませて間発をいれずに距離をゼロにする動作を指します。背後を壁で遮る「壁ドン」の密着感をさらに推し進め、下半身の自由すら完全に奪う姿勢をとる点が最大の特徴です。
壁ドンが2014年のユーキャン新語・流行語大賞トップテンに選出されて以降、エンタメ界では「床ドン」「顎クイ」「肩ズン」「袖クル」といった派生ポーズが次々に開発されました。その潮流の頂点として、より濃厚な主導権争いや情熱的な独占欲を可視化する手段として支持を集めたのが股ドンでした。甘い囁きだけでなく、相手を逃がさないという強固な意志を行動で示すこの仕草は、フィクションならではの背徳感と相まって読者の胸を強く揺さぶります。
人気の背景には、従来の受け身な恋愛描写から、より刺激的で主導権が明確な「強引な愛され方」を求めるファン心理があります。相手の全身を支配下に置くダイナミックな体勢は、視線が交差する角度や体温を感じさせる距離感を含め、一枚の絵や数コマの描写で爆発的なドラマ性を生み出せるからに他なりません。