トランプ氏が推し進める宇宙戦略の核心には、徹底した「力による平和」と「圧倒的な国益追求」があります。第1期政権下の2019年12月に正式発足したアメリカ宇宙軍(USSF)は、当初こそメディアから揶揄混じりに報じられる場面もありました。しかし2026年現在、陸・海・空・海兵隊・沿岸警備隊に次ぐ「第6の軍種」として、国防総省において欠かすことのできない最重要ファクターとして君臨しています。
アメリカ宇宙軍創設の理由は明快です。公式発表資料や国防関係者の証言によると、現代のあらゆる通常兵器・GPS誘導ミサイル・通信インフラは、地球周回軌道上の軍事衛星網に100%依存しています。中国やロシアはすでに人工衛星を物理的に破壊するキラー衛星や、地上からの対衛星レーザー兵器、通信ジャミング技術を急速に配備してきました。軌道上の優位性を失えば、米軍の空母打撃群もステルス戦闘機も瞬時に「目と耳」を奪われ、機能不全に陥ります。トランプ宇宙軍の任務は、宇宙空間を陸海空と同様の「戦闘領域(Warfighting Domain)」として定義し、不可侵の防衛体制を敷くことにありました。
トランプ氏の宇宙発言を振り返ると、集会演説での「宇宙を支配する者が地球を支配する」という直截的な宣言が際立ちます。就任以来、国防総省内部の官僚主義を激しく攻撃し、宇宙配備型の防衛センサー網やミサイル追尾コンステレーションの配備スピードを強引に引き上げてきました。2026年におけるトランプ政権の宇宙戦略最新フェーズでは、同盟国との共同監視ネットワーク拡充が掲げられ、自衛隊の宇宙作戦群との相互運用性向上を強く要求するフェーズへと移行しています。