代々木上原の豪邸に住むセレブの正体と資産価値|なぜ富裕層が集うのか

代々木上原の豪邸に住むセレブの正体と資産価値|なぜ富裕層が集うのか

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代々木上原が超富裕層を惹きつける根底には、大正時代から続く綿密な都市計画と地勢の優位性があります。「なぜ港区の超高層タワーマンションではなく、代々木上原の低層豪邸なのか」という問いを掘り下げると、3つの明確な理由が浮かび上がってきます。

第1の理由は、「徳川山」に端を発する由緒ある宅地開発の歴史です。大正末期から昭和初期にかけて、紀州徳川家の屋敷地跡が「徳川山分譲地」として開発され、当時の政財界人や文士、貴族院議員たちがこぞって広大な敷地を買い求めました。これと連動するように大山園と呼ばれた果樹園一帯も高級分譲地として整備され、「最低敷地面積を広く取る」という当時の開発思想が、現在に至るまで敷地の細分化を防ぐ強固な防波堤となって機能しています。

第2の理由は、強固な地盤と高台の地勢です。代々木上原の豪邸街が広がるエリアは、武蔵野台地の東端に位置し、関東ローム層に支えられた安定した地盤を誇ります。都心低地で懸念される浸水被害や液状化のリスクが極めて低く、災害時における事業継続や資産防衛をシビアに計算する経営者層にとって、この高台の立地は何物にも代えがたい安心材料です。

第3の理由は、都心と適度な距離を保つ圧倒的な交通アクセスです。代々木上原駅は東京メトロ千代田線の始発駅であり、大手町や霞が関といった日本の政治・経済の中枢へ座ったままダイレクトにアクセスできます。さらに井ノ頭通りや山手通り、首都高速の初台・富ヶ谷出入口が至近にあり、車を利用すれば渋谷、表参道、六本木へわずか10〜15分程度で移動可能です。都市の利便性を完璧に享受しながら、夜間は驚くほどの静寂に包まれるという二面性が、セレブの心を掴んで離しません。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。