現役時代、愚直なまでの力相撲と不屈の精神でファンを魅了した元横綱・稀勢の里は、2026年12月に相撲界屈指の伝統名跡「二所ノ関」を継承しました。引退直後に年寄・荒磯として独立を果たし、2026年6月には茨城県稲敷郡阿見町に自らの理想を詰め込んだ真新しい相撲部屋を開所。2026年現在、二所ノ関部屋は幕内上位力士がひしめく角界屈指の強豪部屋へと進化を遂げています。
多くの相撲部屋が集まる東京・両国周辺ではなく、都心から約60キロメートル離れた阿見町を選んだ背景には、親方の緻密な戦略が存在します。日本相撲協会の関係者や報道各社の取材によると、親方は独立準備の段階から「力士が心身ともに相撲へ没頭できる静寂な環境」と「広大な敷地を活かした複数土俵・近代設備の設置」を絶対条件に掲げていました。豊かな自然と霞ヶ浦を望む阿見町の土地は、まさに理想のキャンパスだったといえます。
土俵を2面設置した稽古場では、幕内力士から序ノ口力士までが無駄な待ち時間なく徹底的に体を動かすことが可能です。さらに敷地内には最新のトレーニングマシンを揃えたジム、弟子たちがリフレッシュできる庭園や個室空間が完備されています。「地方に部屋を構えると出稽古がしにくく弱体化する」という角界の古いジンクスを真っ向から覆し、阿見町は今や全国から有望な若者が集まる相撲界の新たな聖地へと変貌しました。