玄弥の真価が発揮され、同時にその命の炎が燃え尽きることとなったのが、無限城における上弦の壱・黒死牟との死闘でした。実弥、悲鳴嶼、時透無一郎という鬼殺隊屈指の手練れたちが束になっても圧倒される絶対的強者を前に、玄弥は胴体を真っ二つに両断される致命傷を負います。
絶望的な戦況の中、玄弥は無一郎の叱咤を受け、黒死牟の切れ落ちた髪の毛、さらには折れた刀と肉片を直接喰らいました。最強の鬼の肉体を取り込んだことで、玄弥の鬼化は極限に達します。彼の南蛮銃は異形の樹木を生やす銃へと変形し、撃ち込んだ弾丸が黒死牟の体内で急成長して血を吸い上げ、行動を完全に封じるという奇跡的なアシストを成功させました。
この玄弥の命を削った拘束と血鬼術がなければ、黒死牟の頸を落とすことは不可能でした。しかし代償はあまりにも重く、鬼の力が強大すぎたこと、そして受けた肉体損傷が人間の再生限界を超えていたことから、戦闘終了とともに玄弥の肉体は鬼と同じように灰となって崩壊を始めました。
涙を流し取り乱す実弥に対し、玄弥は最期の力を振り絞って感謝と本心を伝えます。
「兄ちゃん…迷惑ばっかりかけて…ごめん…ありがとう…兄ちゃんが…笑って…生きててほしい…」
神に「弟を連れて行かないでくれ」と絶叫する実弥の腕の中で、玄弥は穏やかな笑顔を浮かべて消滅しました。連載当時のSNSや掲示板、そして現在に至るまで、読者からは「涙が止まらない」「鬼滅の中で最も辛く美しい兄弟の結末」「玄弥の貢献度が凄まじすぎる」といった慟哭の声が寄せられ続けています。