1998年版『GTO』を語る上で欠かせないのが、鬼塚が担任を務めた武蔵野聖林学園2年4組の生徒たちです。当時まだ無名に近かったティーンエイジャーの俳優たちが、四半世紀を経て日本映画・ドラマ界の中枢を担う存在へと飛躍を遂げた事実は、本作のキャスティングにおける先見性の高さを物語っています。
当時15歳でいじめられっ子の吉川のぼる役を演じた小栗旬は、過酷ないじめに耐えかねて校舎の屋上から飛び降りようとする緊迫のシーンで熱演を見せ、世に名を知らしめました。小栗は後の対談企画などで「反町さんが現場で誰よりも熱く、本気で向き合ってくれた背中が、役者としての原点になった」と述懐しています。いまやNHK大河ドラマ主演をはじめ日本を代表するトップ俳優となった彼が、『GTOリバイバル』で大人になった吉川として反町と再会を果たした場面は、オールドファンの涙を誘いました。
一方、IQ200を誇る天才児・菊池善人を演じた窪塚洋介の存在感も圧倒的でした。クールで斜に構え、大人たちを小馬鹿にしていた優等生が、鬼塚の泥臭い情熱に感化されて心を開いていくグラデーションを独特のカリスマ性で表現。窪塚もまた、映画『GO』での日本アカデミー賞最優秀主演男優賞をはじめ、唯一無二の表現者として独自のキャリアを築き上げています。
さらに、硬派な不良生徒・村井国雄役を演じた池内博之は国際派俳優として世界を舞台に活躍し、山崎裕太や徳山秀典、中村愛美、希良梨らもそれぞれの道で表現活動や人生を歩んでいます。現場で本気でぶつかり合った若者たちが、20年以上の時を経てそれぞれの確固たる居場所を築いている事実は、作品が放っていた熱量の本物度を証明しています。