ポワレとは?ソテーとの違いや皮をパリッと焼く秘訣をプロが解説

ポワレとは?ソテーとの違いや皮をパリッと焼く秘訣をプロが解説

ポワレとは?ソテーとの違いや皮をパリッと焼く秘訣をプロが解説に関する疑問や疑問点を初心者にも親しみやすくまとめました。今すぐチェックことができます。

ポワレ(poêler)という言葉は、フランス語でフライパンを意味する「poêle(ポワル)」に由来します。語源だけを見れば「フライパンで焼いた料理」と受け取られがちですが、フランス料理の歴史を紐解くと、かつてはまったく異なる調理法を指していました。

19世紀から20世紀初頭にかけて確立された古典フレンチにおいて、伝統的なポワレ蒸し焼き定義は極めて厳格でした。肉や家禽類を香味野菜(ミルポワ)やバターとともに厚手の深鍋に入れ、密閉したフタをしてオーブンで加熱する「蒸し焼き(ブレゼに近い手法)」こそが、本来のポワレだったのです。密閉空間の中で食材自体の水分と蒸気を利用し、しっとりと柔らかく火を通す高度な技術でした。

転換期となったのは1970年代に起きた「ヌーヴェル・キュイジーヌ(新しい料理)」の潮流です。重厚なソースや過度な煮込みから軽快な料理へのシフトが進むなか、シェフたちは「フライパンを使い、素材の持ち味をダイレクトに引き出す焼き方」へとポワレの解釈を再構築しました。現在、日本のレストランや家庭で認知されている「魚の切り身を香ばしく焼き上げる手法」は、この近代以降に定着したスタイルです。

林 結菜
著者

林 結菜

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。