関西の重症児福祉を語る上で欠かせないのが、糸賀一雄らが創設した滋賀の「びわこ学園」と、京都の「聖ヨゼフ医療福祉センター」の関係性です。両者は日本の障害児福祉黎明期から互いに知見を共有し合ってきた盟友であり、前者が近江の地で「この子らを世の光に」の精神を掲げたのと呼応するように、聖ヨゼフは京都の都市部でキリスト教的隣人愛を原点とした医療福祉を切り拓いてきました。
ネット上などで時折見られる「重症児施設は一度入所すると地域から隔離されるのではないか」という懸念は、完全な誤解です。同センターは開かれた地域共生社会の拠点として、在宅療養支援、学校通学の支援、地域の訪問看護ステーションとの症例カンファレンスなどを積極的に推進しています。外来診療と短期入所を組み合わせることで、「地域で家族とともに暮らす生活」を維持するためのバックアップ機関として機能しています。