本木一家を語るうえで欠かせないのが、数年間にわたるロンドンでの生活体験だ。日本の芸能界という特殊な環境から一歩距離を置き、異文化のなかで家族が肩を寄せて暮らした日々は、子どもたちのアイデンティティ形成に決定的な影響を与えた。
「有名人の子ども」という固定概念で見られることのない環境で、一人の人間としての自立を求めた夫妻の決断。そこには、本木雅弘と内田也哉子の「世界中どこにいても自分の足で立てる人間に育ってほしい」という切実な願いがあった。周囲の視線から解放されたロンドンの空気が、子どもたちの自己表現力を伸びやかに育んだことは間違いない。