初期の絵本や教材に登場した主人公の姿は、現在のポップで丸みを帯びた頭身とは異なり、どこか人間臭くリアルな雰囲気を漂わせていた。四本足歩行を思わせるポーズをとったり、服を着ずに二頭身に近い体型で描かれたりした時代が存在する。表情も現在のように常に穏やかな笑顔を見せるわけではなく、感情の起伏が激しい「普通のわんぱくな幼子」として表現されていた点が実に興味深い。
また、初期の設定では性格面でも現代と異なる描写が散見された。周囲の友達と言い争ったり、我儘を突き通そうとしたりする人間味あふれるエピソードも珍しくなかった。教材としての「理想的な子供像」を提示するのではなく、等身大の幼児が失敗を繰り返しながら成長するプロセスを重んじた結果、当時のデザインや演出には強烈なリアリティが宿っていたのだ。