光月おでんが規格外であった理由は、閉ざされたワノ国の常識をことごとく破壊したその行動力にあります。ワノ国を出航したおでんは、若き日に漂着したエドワード・ニューゲート率いる白ひげ海賊団の船にしがみつき、過酷な試練を乗り越えて「弟」として迎え入れられました。白ひげの船で2番隊隊長を務めるなど海賊として名を馳せる中、運命的な出会いを果たしたのが後の海賊王ゴール・D・ロジャーです。
ロジャーはおでんが持つ「古代文字(ポーネグリフ)を読み書きできる光月家一子相伝の技術」と、彼自身の放つ破天荒な魅力に惚れ込み、白ひげに頭を下げてまで1年間だけ自らの船にスカウトしました。このロジャー海賊団への移籍によって、おでんは空島や魚人島、ゾウ、そして最後の島「ラフテル」へと到達。世界の秘密、空白の100年、そして「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」の正体を知る歴史の証人となったのです。
その覇道を支えたのが、生涯の相棒であった二振りの名刀、大業物21工の「閻魔(えんま)」と「天羽々斬(あめのはばきり)」です。地獄の大王と天をも切り裂く神話を冠したこの名刀は、ただの名剣ではありません。特に閻魔は、持ち主の流桜を勝手に吸い上げて過剰なまでに放出し、並の剣士であれば一振りで干からびて気絶するほどの妖刀です。おでんはこの気性を完全にねじ伏せ、軽々と己の腕の延長として振るっていました。この閻魔が時を経てロロノア・ゾロへと受け継がれ、カイドウを再び震撼させる伏線となった展開は、世界中の読者を熱狂させました。