日本国内の多くの団体は、個人の善意による寄付金やボランティアスタッフの自己犠牲に頼り切っている。だが、その構造はあまりに脆い。フード代、高額な医療費、光熱費——保護頭数が増えれば増えるほど、現場は困窮し、志半ばで破綻する例も後を絶たない。
坂上忍が提示したのは、極めて現実的な「自ら稼いで守る」スタイルだった。目標として殺処分ゼロを掲げるだけでなく、それを永続的に支える自力運営システムを構築。グッズ開発や飲食事業などで得た収益を直接保護施設の運営費へ循環させる仕組みは、これまでのボランティアの常識を鮮やかに打ち破ってみせた。