2026年の現在も、彼の相馬眼と血統選定への情熱は少しも衰えていない。セレクトセールなどの競り会場において、彼が幼駒を見極める眼光は鋭い。数千万円から時に数億円の価格が一瞬で飛び交う熱狂のセリ市で、周りの狂乱に流されることなく、馬体のフレーム、歩様の見映え、そして血統背景を冷静に分析する。
G1馬誕生の最大のキーポイントとなったのが、母系血統への強いこだわりだ。特に名牝ハルーワスウィートの血脈に対する着目は目を見張るものがあった。尻尾のないハンデを抱えながらも懸命に走った母の血に惚れ込み、その産駒を相次いでセレクトセールで落札。結果としてシュヴァルグランをはじめとするG1級の大物を次々と引き当てた。直感だけに頼らず、血統の深奥を見抜く深い洞察と、競り落とす決断力。それこそが少数精鋭でありながら驚異的な勝率と回収率を弾き出す真相だ。