幼い頃の彼は、ただ愛くるしいだけの存在にとどまらなかった。周囲の大人が思わず息をのむほどの高い集中力を持ち、カメラの前で見せる表情の豊かさは当時から群を抜いていた。茨城県で伸び伸びと過ごした幼少期、自分の身体や声を使って表現する楽しさに目覚めた少年は、早くも演技という深い世界への第一歩を踏み出していく。
当時の彼を知る関係者は「大人が指示したこと以上の表現を自ら考え出し、心から楽しそうに演じていた」と口をそろえる。子役として活動を始めたごく初期の段階から、セリフを覚える苦労を表に出さず、共演する大人の役者たちの立ち振る舞いをじっと観察する鋭い洞察力を備えていた。この時期に培われた人間としての誠実さと演技に対するまっすぐな情熱が、のちの輝かしいキャリアを支える揺るぎない土台となった。