大山の絶景スポットといえば南壁を望む鍵掛峠が全国的に有名ですが、山頂の険しい断崖絶壁が間近に迫る「大山北壁」の迫力を最も手軽に、かつ真正面から体感できる場所こそが豪円山のろし台です。大山隠岐国立公園の特別保護地区に連なる北壁は、谷底から垂直に切り立つ屏風のような岩肌が特徴で、古くから山岳信仰の霊山として畏敬を集めてきました。
のろし台の木製展望デッキに立つと、視界を遮るもののない大パノラマが広がります。南東側には大山北壁と金門・三の沢へと続く険しい谷筋、西から北側へ視線を転じれば、青く輝く日本海、米子市街地、さらには島根半島へと弓なりに伸びる弓ヶ浜の白砂青松がパノラマ状に展開します。山岳景観と海洋景観がわずか1カ所で融合するこのロケーションは、山陰地方屈指の景勝地と評されるにふさわしい景観美を誇ります。
環境省の大山隠岐国立公園管理事務所が公表する保全データによると、豪円山一帯は豊かなブナやミズナラの二次林と草原が維持されており、野鳥のさえずりや四季折々の高山植物を観察できるネイチャーエリアとしても高い価値を有しています。