大根の葉を敬遠する人の大半は、「噛み切れない硬さ」「独特の青臭さ」「口に残るエグみ」を理由に挙げます。これらは大根に含まれる辛味・苦味成分「イソチオシアネート」や「シュウ酸」、そして強固な植物性セルロース(筋)が原因です。科学的アプローチに基づいた大根の葉下処理アク抜きを施せば、驚くほど柔らかく、爽やかな旨味へと転換します。
用途に応じて、以下の2大下処理を使い分けるのが失敗しない鉄則です。
【方法A:シャキシャキ感を残す「熱湯30秒ブランチング」】
鍋にたっぷりの湯を沸かし、1%濃度の塩(水1Lに対し小さじ2)を加えます。葉の根元側の硬い茎から先に湯に入れ、15秒後に全体を沈めてさらに15秒(計30秒)茹でます。即座に氷水(または冷水)へ取り、急冷して熱の進行を止めると同時にクロロフィル色素を固定し、鮮やかな緑色をキープします。水気をギュッと固く絞れば下処理は完了です。
【方法B:炒め物・浅漬け用の「塩もみ脱水法」】
葉を細かく刻んだ後、全体重量の約2%の塩を揉み込み、10分間放置します。浸透圧によって苦味成分を含んだ水分が外へ滲み出るため、両手でしっかりと水気を絞り切ります。加熱せずにそのまま浅漬けにできるほか、炒め調理時の油ハネと水っぽさを劇的に防ぐ効果があります。