『真夏のSounds good !』のMVが「怖い」と評される最大の要因は、「初夏のポップソング」という期待を根底から覆すハードな世界観にあります。
ビデオが始まると、明るいビーチの景色ではなく、荒涼とした荒野と打ち寄せる波、そして瓦礫が広がる不穏な世界が映し出されます。そこに現れるのは、泥と傷にまみれ、衣服を引き裂かれたAKB48のメンバーたちです。画面には不気味な地鳴りや爆破音が響き渡り、逃げ惑う少女たちが容赦なく吹き飛ばされていきます。
爽快なメロディに乗せて水着で踊るパートと、生命の危機に瀕して血を流すドラマパートが交互にインサートされる構成は、当時の視聴者に強烈な認知的不協和をもたらしました。予備知識なしに朝の情報番組や音楽番組で目撃した視聴者からは、「朝から見る映像じゃない」「子どもが泣き出した」といった声が相次ぎ、ネット上で「閲覧注意」として拡散される事態となりました。