海きららが他の水族館と決定的に異なるのは、「九十九島の海に実際に生息する生物」に極限までフォーカスしている点です。敷地内の展示エリアには、派手な演出に頼らない本質的な驚きが散りばめられています。
館内最大の目玉である「九十九島イルカプール」では、知的好奇心を刺激するプログラムが展開されています。一般的な水族館で見られるような高さを競うジャンプだけでなく、ハンドウイルカ同士が阿吽の呼吸でボールを投げ合う「キャッチボール」の妙技は、飼育スタッフとイルカの深い信頼関係があってこそ成立する海きららならではの光景です。イルカプログラムは通常、1日3回(概ね10:20、13:20、15:20など、季節や天候によって微調整あり)開催されています。プールの観客席と水面との距離が極めて近いため、前列に座る場合は水しぶき対策用のポンチョやタオルの準備が欠かせません。
そして、館内でも屈指の滞留時間を記録しているのが「クラゲシンフォニードーム」です。九十九島湾内で確認されている100種を超えるクラゲ類の中から、常時数百個体を展示。円形の薄暗いドーム空間の中、独自に調和されたアンビエントな音楽と柔らかな間接照明がゆらめくクラゲの透明な身体を照らし出し、訪れる人々を深いリラクゼーションの世界へ誘います。国内でも屈指の研究実績を誇る「クラゲ研究室」も併設されており、新種発見の歴史や繁殖の裏側を覗き見ることができるのも知的な魅力です。
さらに忘れてはならないのが、屋外に設置された「九十九島湾大水槽」です。屋根のないオープンエア構造を採用しており、自然の太陽光が海中深くまでそのまま差し込みます。日光のきらめきの中を優雅に羽ばたくように泳ぐウシバナトビエイやマダラトビエイ、銀色に輝くイワシの大群など、潮風を感じながら本物の九十九島の海中散歩をしているかのような没入感を体感できます。