開かれた社会からは死角となる壁の向こう側の現実は、時に過酷な報道番組や調査報道によって明るみに出る。過去に放送されたNHKスペシャルのドキュメンタリー番組や、緻密な取材に基づいたノンフィクション書籍の数々は、長期間にわたって服役する無期懲役囚たちの生々しい孤独を浮き彫りにしてきた。
取材に応じた受刑者たちの口から語られるのは、犯した罪の重さに苛まれる苦悩と、外の世界から取り残されていく強い喪失感である。親族との音信が途絶え、面会に訪れる者もいなくなった狭い舎房の中で、彼らは過去の過ちと向かい合い続ける。自らが犯した事件の被害者や遺族への贖罪の思いを毎日のように手紙に綴る者もいれば、途方もない時間の長さに精神の均衡を保てなくなる者もいる。カメラが捉えたのは、単なる記号としての「罪人」ではなく、罪の重荷を背負ったまま途途絶えぬ時間をあがく人間としての姿であった。