近年の気候変動による風水害や大規模地震への懸念が高まる中、施設の防災機能強化は待ったなしの課題だった。現在、自立型エネルギーシステムや大型蓄電池が完備され、万が一の大規模停電時でも長期間にわたって避難所としての機能を維持できる体制が整えられている。避難者のプライバシーを保護する可動式パーテーションや、広域からの救援物資受け入れをスムーズにするロジスティクス空間の確保など、近年の災害教訓を反映させた設計が随所に光る。
さらに、地域住民が参加する定期的な防災訓練では、実際にアリーナの設備をフル活用したリアルな体験型プログラムが実施されている。ただ避難する場所ではなく、普段から親しまれている空間だからこそ、いざという時の安心感が生まれる。「日常と非日常の境界をなくす」というこの取り組みは、全国の防災モデルの新しい基準となりつつある。