シリアス一辺倒に見える実弥ですが、ファンの間で長年愛され続けているギャップや、ネット上で散見される設定上の誤認が存在します。ここでその代表的なトピックを検証します。
盲点1:凶悪な見た目と「大のおはぎ好き」というギャップ
実弥の好物は、意外にも和菓子の「おはぎ(特に粒あん)」です。柱稽古編の裏側を描いたエピソードにおいて、水柱・冨岡義勇が実弥と打ち解けようとするあまり、「懐におはぎを忍ばせておいて、実弥に突然差し入れよう」と真顔で画策する場面は、ファンの間で語り草となっています。殺伐とした隊内関係の中で、実弥の甘党設定はキャラクターの人間味を際立たせる見事なアクセントとなっています。
誤解2:「実弥は最終回までに死亡した」という検索サジェストの誤り
検索エンジンで「不死川実弥 死亡」といったキーワードが上位に現れる影響から、彼が本編で命を落としたと誤解しているライト層が少なくありません。事実として、実弥は無惨討伐後の最終選抜生存者として、義勇とともに生き残っています。幽世(かくりよ)の境目で亡き母と再会しかけた際、地獄へ行こうとする母を背負おうとする実弥を、暴力親父の亡霊が「お前はまだ来ちゃいけない」と突き飛ばしたことで、現世へと引き戻されたのです。
盲点3:発現した「痣の寿命(25歳定命)」とその後
作中の伝承において、「痣を発現させた者は25歳を迎える前に死ぬ」という鉄則が存在します。無惨戦終結時、実弥は21歳でした。論理的に考えれば、彼はその後4年前後で命を落とした可能性が極めて濃厚です。しかし、実弥は終戦後、竈門炭治郎や禰豆子と穏やかな和解を果たし、禰豆子の頭を撫でて去っていく場面が描かれます。現代編(205話)では、実弥と玄弥に生き写しの警察官の兄弟(不死川実弘ら)が登場しており、実弥が誰かと家庭を持ち、その血脈を未来へと確かに繋いだことが示唆されています。短命の呪いを背負いながらも、彼は残された生を投げ出さず、前を向いて生き切ったのです。