こうした構造課題に対し、東京大学の藤井輝夫総長は強い危機感を表明してきた。「東京大学ダイバーシティ&インクルージョン宣言」を掲げ、全学を挙げた意識改革を進めている。
日本経済新聞をはじめとする主要メディアでも報じられている通り、大学側は女性教員の採用比率向上や、学内でのジェンダー平等推進に向けた数値目標を設定した。文部科学省や内閣府男女共同参画局との連携のもと、単なる学生の公募にとどまらず、意思決定層への女性参画を急いでいる。
「多様性なき最高学府に、グローバルな知の創造は不可能である」という強い声明は、日本の高等教育産業全体に対して一石を投じるものとなった。制度の枠組みは整いつつあり、あとは実態がどこまで追いつくかが問われている。