ネット発のシンガーが脚光を浴びる際、常に付きまとうのが「スタジオワークによるピッチ補正の産物ではないか」という冷笑的な疑念です。リリース初期のSNSや掲示板でも、「加工された打ち込みボーカルだろう」「生で歌えるのか」といった厳しいネットの評判や偏見が少なからず散見されました。
そうした懐疑的な視線を痛快に払拭した歴史的瞬間こそが、2026年12月に公開された『THE FIRST TAKE』への出演でした。
スタジオの中央に立ち、トレードマークである青い髪と目元を覆うアイマスク姿でマイクの前に立ったyama。ピアノとストリングスを軸にしたアコースティックな特別アレンジのなか、yamaが一発録りで放った生声は、驚異的な音程の正確さとビブラートの繊細さ、そして原曲以上の熱量を宿していました。
当時のYouTubeコメント欄やSNS上には、生歌を目の当たりにしたリスナーによる歓嘆の声が溢れかえりました。
「音源以上の歌唱力で鳥肌が止まらない。覆面シンガーへの偏見が完全に吹き飛んだ」
「息継ぎの瞬間や感情の高ぶりまで濁りなく届いてくる。本物のボーカリストだ」
この動画の公開を機に、多くのプロアーティストや著名歌い手によるカバーブームが一気に加速します。優里や川崎鷹也をはじめ、様々なジャンルのボーカリストが自身のYouTubeチャンネルで本作の歌唱に挑戦。難易度の高い音域跳躍とリズムキープが求められる楽曲であることが知れ渡り、結果としてyama自身の突出した歌唱スキルが改めて業界全体に証明される契機となりました。