指先は人体のなかでも最も立体的な曲面で構成されており、皮脂の分泌や発汗も活発な部位です。一般的な平坦な四角い絆創膏をそのまま巻き付けると、どうしても素材が重なる部分にしわが寄り、指先に空気のポケット(浮き)が発生します。この小さな隙間から水分や手の油分が侵入し、粘着剤の結合を破壊してしまうことが剥がれ落ちる最大の要因です。
もう一つの見落としがちな要素が、日常動作による皮膚の伸縮率の高さです。指を曲げ伸ばしする際、背側の皮膚は最大で約20〜30%伸長し、逆に腹側は強く圧迫されます。伸縮性のない安価な塩化ビニル製テープを真っ直ぐ巻き付けると、屈曲時のテンションに耐えきれず、端からペリペリと引き剥がされていきます。指先の怪我を防護するには、テープにかかる引っ張り応力を分散させる幾何学的なアプローチが必要不可欠です。