本作のミュージックビデオ(MV)は、『エヴァンゲリオン』の総監督である庵野秀明が自ら監督・監修を担当しました。ロンドンに滞在する宇多田ヒカル自身がiPhoneで自撮りしたプライベート感溢れる映像素材を日本に送り、庵野監督が編集を行うという画期的な手法で制作されています。
メイクを直す姿や街を歩く素顔のショットがランダムにコラージュされたMVは、あたかも「誰かの記憶の断片」を覗き見ているかのような強いリアリティを放ちます。これは、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』のラストシーンである山口県宇部新川駅の実写映像とアニメーションがシームレスに交差する演出と完璧にシンクロしています。
フィクション(アニメ)の箱庭から現実(リアルな日常)へと飛び出していくシンジたちの背中と、飾らない日常の表情を見せる宇多田ヒカルの姿が重なり合うことで、視聴者に対しても「虚構の世界を終え、現実の生を生きていく」ことへの力強いエールとなっているのです。