アスパラガスの食感を損なう最大の原因は、根元付近に発達するリグニンやセルロースで強化された強固な植物性繊維です。成長過程で茎を支えるために硬化したこの部分は、通常の加熱調理では柔らかくなりません。そこで重要になるのが、正しいアスパラ下処理と繊維の見極めです。
まず実践したいのが、包丁を使わずに可食部を見極めるアスパラ根元の折り方です。アスパラガスの根元から数センチの位置と中央付近を両手で持ち、弓なりにしならせるようにゆっくりと力を加えます。すると、繊維が硬化した部分と柔らかい部分の境目で「ポキッ」と自然に折れます。植物組織の脆弱なポイントで破断するため、アスパラガス固い部分見極め方として最も確実で無駄のない手法です。
折った後の茎の下部(下から約3〜5cm程度)には、まだ厚い外皮が残っています。ここで活躍するのがアスパラピーラー筋取りです。アスパラガスをまな板の上に平らに置き、根元から上に向かって3分の1ほどの範囲を薄く均一に削ぎ落とします。手で持ったまま宙で剥こうとすると茎が折れやすいため、まな板に密着させて刃を滑らせるのが美しく仕上げるコツです。
また、茎に点在する三角形の葉状器官である「はかま」の処理も見逃せません。新鮮で柔らかいアスパラガスであればそのまま加熱しても問題ありませんが、育ちすぎた太いものや食感を極限まで滑らかにしたい場合は、アスパラはかまの取り方として包丁の刃元やピーラーの角を引っ掛けて薄く削ぎ取ります。これにより、口の中に残る異物感を完全に排除できます。