君津市・清水渓流広場内に位置する「濃溝の滝・亀岩の洞窟」は、洞窟から差し込む朝日が水面に反射し、美しい「光のハート」を描き出す景観で一躍有名になりました。この幻想的な造形は、江戸時代初期に農地開墾のため川の流れを人工的に変えた「川廻し(かわまわし)」という房総特有の土木工事によって誕生した歴史的遺構でもあります。
光のハートを肉眼で鮮明に捉えるには、極めてシビアな気象条件とタイミングの一致が求められます。太陽の高度と角度が完璧に合致するのは、春分の日(3月下旬)および秋分の日(9月下旬)前後の数週間に限られます。時間帯は、朝露が水蒸気となり光芒(チンダル現象)が立ちやすい早朝6時30分から7時30分頃がベストです。
現地の観光案内所や撮影愛好家の観測記録によると、雲ひとつない快晴で風が弱く、前日に適度な湿度があった朝ほど濃密な光の筋が現れます。日中の観光でも洞窟と緑のコントラストは清涼感に溢れていますが、「奇跡の一枚」を目指すドライブであれば、現地周辺への早朝到着が必須条件となります。