夏場に卵から孵化したばかりのベビー(全長5〜6cm程度)を手に入れた際、誰もが「カナヘビ幼体赤ちゃんの性別見分け方」を知りたがります。しかし、現場の結論を率直に述べるなら、幼体の段階で肉眼による確実な性別判定を行うのは不可能です。
ヘビの幼体で行われるような「プロービング(総排泄孔に細い金属棒を差し込んで深さを測る技術)」や「ポッピング(指で圧力をかけてヘミペニスを露出させる手法)」は、カナヘビの幼体に対しては絶対に推奨されません。骨格や内臓があまりにも微小かつ脆弱なため、力加減ひとつで内臓破裂、脱肛、下半身不随といった致命的な障害を招くリスクが極めて高いからです。
幼体期はオスであってもアゴが発達しておらず、生殖器の膨らみも微小です。性別を正確に知るためには、適切な温度管理とカルシウム添加を行った生き餌を与え、生後6〜8ヶ月ほど育て上げて翌年の春を迎えるのを待つのが唯一かつ最善のアプローチです。性成熟を迎えると、オスは一気に頭部が横に張り出し、尾の付け根が目に見えて盛り上がってきます。