産後2週間を過ぎたあたりまで「よく寝て手がかからない子」だった赤ちゃんが、生後3週目に入った途端に寝ない・泣き止まない状態へ突入する最大の要因は、赤ちゃんの生存戦略に基づく急激な発育プロセスにあります。小児医療の臨床知見や発達研究によると、この時期には主に2つの大きな変化が同時に起きています。
1つ目が新生児のグローススパート(急成長期)です。生後3週目頃の乳児は、骨格や筋肉、内臓器官が爆発的なスピードで発達します。急激な体重増加に伴いエネルギー消費量が増大するため、頻繁に空腹を感じたり、身体が伸びる違和感から不快感を訴えたりします。
2つ目が感覚器官の急速な覚醒とメンタルリープ(第1回目:五感のリープ)です。それまで羊水の中で守られていた胎内環境から、外界の光・音・温度差・肌触りといった刺激を赤ちゃんの脳が鋭敏に知覚し始めます。脳の情報処理能力が刺激の量に追いつかず、キャパシティオーバーを起こすことで、新生児が突然激しく泣く理由に直結しているのです。