コメダ珈琲店の歴史を紐解く上で、多くの人が混同しやすいのが「発祥の地=1号店」と「現在の本店」の関係性です。ここには、昭和から平成、そして令和へと続くドラマチックな創業の歩みがあります。
創業者の加藤太郎氏が1968年(昭和43年)1月に個人経営の喫茶店として創業した真の1号店は、名古屋市西区にあった「菊井店」でした。当時の菊井店は、モルタル壁に囲まれた昭和レトロな個人喫茶であり、常連客が新聞を広げながら何時間も語り合う、いわば名古屋のモーニング文化の原点そのものでした。しかし、建物の老朽化や道路拡張等の影響を受け、菊井店は2014年2月に46年間の歴史に幕を下ろし閉店しました。
一方、現在の瑞穂区にある「本店」は、チェーン展開が本格化する中でブランドの中核として構えられた拠点です。こちらも歴史を重ねたのち、2014年に全面的な建て替え工事が実施されました。木の温もりを前面に押し出した温かみのある大型木造建築へと進化を遂げ、さらに敷地内には姉妹ブランドである甘味喫茶「おかげ庵 本店」を併設。伝統のDNAを受け継ぎながら、現代の快適性を融合させた現在の威容が完成しました。