吉沢の少年時代を語る上で絶対に外せないのが、小学校1年生から中学校3年生まで続けた「剣道」の存在だ。9年間、愚直に道場に通い詰めた彼は、段位「二段」を取得するほどの腕前に達していた。市大会で優勝した経験を持つほどの本格派である。
「とにかく稽古が厳しくて、当時は辞めたくて仕方なかった」と後に本人が語るほど、その環境はストイックそのものだった。夏場は蒸し風呂のような道場に籠もり、冬場は凍えるような床の上で足の裏を白くしながら竹刀を振る。この過酷な鍛錬が、彼の肉体だけでなく精神を強固に鍛え上げた。吉沢が魅せる鋭い目力や、言葉を発せずとも場の空気を一変させる圧倒的なプレゼンスは、まさにこの剣道場で培われた武道家の呼吸そのものだ。