志垣太郎さんの経歴を語る上で欠かせないのが、若い頃の圧倒的なビジュアルと確かな演技力です。日本大学芸術学部演劇学科に在学中、舞台演出家の目に留まり芸能界入り。1971年のドラマ『おれは男だ!』で主人公のライバル役を熱演し、端正な顔立ちと鋭い眼差しで一躍トップアイドルのような熱狂的人気を獲得しました。
彫りの深い甘いマスクと豊かな黒髪、情熱的な瞳は当時の女性ファンを虜にし、NHK大河ドラマをはじめとする数々の時代劇や現代劇で主役・準主役級のオファーが殺到。正統派の二枚目美男子俳優としての地位を瞬く間に確立しました。
さらに声優としても不滅の金字塔を打ち立てています。1979年に放送された伝説的アニメ『ベルサイユのばら』において、主人公オスカルを命がけで支える運命の相手、アンドレ・グランディエ役を熱演。志垣さんの情熱的で深みのあるバリトンボイスはキャラクターの内面と完璧にシンクロし、現在に至るまで「アンドレの声は志垣太郎以外に考えられない」と語り継がれるほど、アニメ史に名を刻む名演となりました。